アプローチと活動内容
カウンセリングアプローチ:一人ひとりの状況は患者様によって様々です。そのため、カウンセリング方法もそれぞれ異なります。基本的な考え方として、「包括的なアプローチ」を採用しております。主に、精神力動学的精神療法、認知療法、行動療法、支持的精神療法などに基づくカウンセリングが中心です。セラピーの重要なテーマは、患者様が有している無能感や愛されていない感じなどの「中核問題」を和らげることです。そのために、「精神防衛」を築くという方法を用います。詳しくは「中核問題・防衛パラダイムに基づくカウンセリング」を参照。
表及び図の活用: 目黒カウンセリングセンターでは、表や図を用いて、臨床的な状況を視覚的にわかりやすく表示しています。下記のような図表が実際に使われています(一人ひとりの状況を把握した上で図表を活用します)。
- 中核問題及び精神防衛。 患者の中核の心理学的問題とそれぞれに対してする起用する適応・非適応精神防衛に関する表。
- 心理に対する気分変化の影響。 本人にとって最適でない気持ちや行動を引き起こす異常な気分に関する表。
- 親密な関係における自尊心の欲求。 親密な関係をと自尊心の崩れの仕組みを描く表。
- 従順 – 反抗循環。 従順 – 反抗という循環により、恨み、罪悪感及び恐怖感、または二次的に抑うつ、不安、葛藤、そして消極的な性格をもたらすメカニズムを説明する表です。また、この表を用いて症例の教育ビデオを作成しております。
向精神薬を取り入れたカウンセリング: 目黒カウンセリングセンターのセラピストは精神疾患治療の経験が豊富です。向精神薬が必要な場合は、精神療法と薬物療法を組み合わせて行うことが望ましいと考えます。情報提供や特定の向精神薬の提案を行なっております。薬については、当センター近隣の提携内科クリニックから処方してもらうことができます。当センターは向精神薬の作用や副作用に精通しており、向精神薬による害を最小限に抑える適切な使い方を提示しています。 詳しい情報は「精神科の薬について」をご参照ください。
向精神薬は重いうつ病などの精神疾患に対して使われます。軽度のうつなどに対してはカウンセリングや精神療法も有効な方法として採用されます。また、健康サプリメントの使用や運動療法、バイオリズム療法を採用する場合もあります。当センターのセラピストはこのような治療法に精通しており、適切な問題を考慮した上で治療を実施します。
薬物療法と精神療法を組み合わせた治療の関連リンク:
- 精神科の薬について。 向精神薬の使用に関する重要な情報が掲載されております。向精神薬を服用する場合、必ずお読みください。
- 不安症及びうつ病。 当センターでみられる不安症及びうつ病の種類や対応方法については、「不安症及びうつ病のスペシャリスト」 をご参照ください。
- 疾患対性格問題の症状。 この表は精神疾患および性格による問題でみられる症状を表しています。カウンセリングと向精神薬の使い分けをするには、2つの症状の違いを理解することが大切です。
研究活動:目黒カウンセリングセンターのセラピストは、さまざまの研究論文や学会発表をしております。主な研究テーマとして、「総合病院入院患者の自殺願望及びこのような患者に対する医者のアプローチ」、「摂食障害」、「解離障害/小児期の虐待」、「親子関係」、「人格障害」、「統合失調症」、「日・欧米文化間精神医学」、「日本における精神科の新薬の開発」、「抗うつ剤の開発方法」、「恐怖症に対するバーチャルリアリティ(仮想現実)治療」などが挙げられます。Dr. バーガーの研究活動の概観(日本語)又は、学術研究論文集(英語・日本語)をご参照下さい。他にも、多様なテーマの発表や論文を国際的な学会で発表しています。
研究面では、バーガーダグラス精神科の研究プログラムを奨励しています。また当センターは、カウンセリング収益の一部を米国Rockefeller大学神経科学部門へ寄付しています。
地域活動:目黒カウンセリングセンターは、家族、特に子供のいる家庭におけるストレスや生活に関する諸問題を題材に、Tokyo Families Magazineに連載して地域活動を行っております。連載一覧は このページでご覧ください(英語のみ)。